中絶の現実

セックスをして妊娠するのは、責任を持った男女だけではありません。

ふとした誘惑からセックスをしてしまい、その結果妊娠をしてしまったという例も数多く見てきました。

その中には未成年も少なくありませんでした。

そういった若い人達は妊娠という事態に直面した場合一体どういった行動を採るのでしょうか。

彼らは「親にバレたらマズい」とか「学校に知られたらヤバい」等と考えます。

未成年を含めた所謂若い世代の「性」に対して、世間一般的にはまだまだそれに向けられる目は冷たいものです。

こうした現状ではなかなか理解は得られないでしょう。

産婦人科の医師として、そうした若者達がパニックに陥ってしまう気持ちもよくわかります。

ですがそんな焦燥に駆られて、追い詰められた状況のままに、産婦人科に駆け込んで中絶という決断をしてはいけません。

勿論望まない妊娠と中絶をそのままイコールで結び付けてはいけません。

中絶をするにしても簡単ではなく、リスクを伴います。

中絶をすることは顔のニキビや吹き出物を治すのとは全く違います。

そこのところを理解しておかなければ、現実のところ非難は免れないでしょう。

勿論結局赤ちゃんを「産む」にしても、或いは「産まない」としても、その選択は当事者の自由です。

どちらにしても相応のリスクを伴います。

もし皆さんがそうした選択を迫られたなら、当事者である皆さんの自覚と責任において「産む」或いは「産まない」の選択をすることになります。

ですがどちらを選ぶにせよ、起こってしまったことは仕方がありません。

時計の針を巻き戻して、起こらなかったことにする、と言ったことは当たり前ですが不可能です。

どちらを選ぶにせよ、皆さんの人生です。

言い変えればこのことを、皆さんの人生をよりよく生きるためのステップにしていかなくてはなりません。

産婦人科の医師として、悩む女性、そして男性の皆さんに言っておきたいのはこのことなのです。

「妊娠」に関して悩んでいるのは、何もこうした状況に直面した若い女性だけではありません。

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